【 わたしの好きなひと 】#74. 幸せ*

わたしの好きなひと。

#74.

私がアメリカに来て早1ヶ月、
少しずつこちらの生活にも慣れてきた。
到着してすぐに大学に行き始めた私は、慣れない英語環境の中でも少しずつ友達を作って楽しむことが出来ている。
星ちゃんとの生活にも慣れ、
日本で同棲していたころとは違い私がいつも目覚める頃にはもう彼の姿はない。
起きるのが遅いわけではない、
だけど星ちゃん自身も渡米してまだ1年目だから誰よりも先に行って先輩たちが気持ちよく練習に励めるように努めているのだと思う。
ーーーだから私は彼が居心地の良い家、
そう感じてもらえるように毎日笑顔を絶やさぬように星ちゃんのほんの少しでも癒しになれるように努力した。

スポンサーリンク

アメリカは日本とは違いHalloweenやクリスマスと言ったイベントを盛大にやる。
まだ慣れ親しんでないハロウィンに関してはノータッチだった私たち夫婦、
ただマンションにTrick or Treatとあどけない笑顔で飛び入り参加してきた子供たちにはきちんとお菓子は用意していた。
ーーーでもそれだけでキリスト教でもない私たちが復活祭を祝う必要もなかった。
ただ・・・クリスマスはやっぱり違う。
特に私は1年のイベントの中でもクリスマスが大好き。
だからクリスマスだけは盛大にやりたい、そう思っている。
特にアメリカではクリスマスイブは恋人と、クリスマスは家族と過ごそうという暗黙の了解があると星ちゃんが教えてくれた。
夫婦になった私たちだからそこは関係ないんだけど、
24日はチームミーティングが夕方から入ったことで夫婦で過ごせるのはクリスマスとなった。
「今年は何か欲しいもの、行きたいところはあるのか?」
初めてアメリカで過ごす二人のクリスマス、
隣にいてくれるだけで他に欲しいものなんて何もないーーー。
「ううん、一緒に過ごせればそれでよいかなって思ってる・・・。」
「そういうと思ったよ(笑)まっ、考えておくわ(笑)」
そうだよね、ついこの前ハロウィンが終わったと思ったらもうクリスマスだもんね・・・
よく考えてみたらスーパーに買い物行ってもWal★Martに買い出しに行ってもクリスマスグッツが多い。
特にWal★Martは敷地が大きいから巨大なクリスマスツリーが売ってたり、暖炉が売っていたり、それに子供用にプレゼントコーナーが設けられていた。
ーーー今の家は狭くなってしまうからツリーとかは置けないけど、
いつか星ちゃんと子供が出来て少し大きな家に引っ越しをしたらツリーを置きたいな、という夢が1つ出来た。

今日は土曜日ーーー、
昨日は夕方には自宅にいた星ちゃん、
私は久しぶりに彼に抱かれた。
アメリカに到着してからの1ヶ月、毎日彼の様子を見てきた。
朝は起きたらいないし、寝るのは私が先のことも多くてすれ違う生活も多かった特にここ最近。
遠距離結婚の時はまだ帰宅が早くて時間調整も出来ていたのに、今はキャプテンのアレックスがスパルタで誰一人早く帰ることが出来ない、と。
さすがの本場のアメリカ、だね・・・なんて話をしてた。

寂しくなかった、と言ったらウソになる。
だけどそれ以上に彼の生活の根本であるアメフトの邪魔はしちゃだめだし応援したいと思っていたから私は何も言わなかった。
寂しい思いさせてごめんな?
そう謝る星ちゃんに私は抱きついて、彼のスイッチが入ってしまったのだ。
でもーーー、嬉しかったな。
身近に感じる星ちゃんも、肌を重ねたときに臭う汗臭さも、間近で見る彼の真剣なまなざしや私を両手で包み込んだ時の飛び切りの笑顔も。
「星ちゃん、幸せ?」
「うん、幸せだよ。家に帰ればルナがいて待ってる、それだけでも俺は幸せだよ。」
「ーーー良かった、私も幸せだよ。」
私たちは何度も何度も体を重ねた、本当に久しぶりに。

スポンサーリンク

そしてやって来たクリスマス当日ーーー。
前日のクリスマスイブは星ちゃんが不在ということもあり、私は大学で出来た友達と異文化交流クリスマス会に参加した。
韓国・中国をはじめとしたアジア人、日本人は私を含めて4人参加。
あとはアメリカ人はもちろん、トルコやブラジルにスペインなど多様多種の国籍の友達が集まった。
スペイン文化のサルサダンスをペアになって踊ったり、
トルコアイスを食べさせてもらったり、焼き肉を披露していたり・・・
本当に充実した時間だった。
特にサルサダンスと言ったダンスは男女ペアになってアップテンポの音楽に沿って踊るダンス、
私は星ちゃんとしか踊ったことがなければアップテンポのダンスも慣れていなかったので同じクラスのダニエルが相手になってくれたけどあまりにも慣れなさ過ぎてめちゃくちゃ笑われた。
彼の彼女もその場にいてお手本を見せてくれたけど、あまりにも至近距離過ぎるダンスで心臓に悪くて私は一度だけでやめた。
ーーーカップルには良いダンスかもしれないけど、
友達同士で踊るには心臓が悪すぎると思った。

そして当日・・・家を出ようか、なんて話していた時に星ちゃんにかかって来たアレックスからの着信。
「ーーーほんとゴメン。14時には現地に着くようにするから!」
私が日本滞在中にアレックス家族にお世話になっていたらしくてそこの3歳の娘さんが、どうしても星ちゃんに会いたいと泣いていると。
どうしても会ってあげて欲しいと連絡が来た。
「うん、じゃあ先に向かっているね。」
子供相手だからすぐに終わる、と星ちゃんは予約していると言ってた店に先に行くように私に言った。
ーーー私は笑顔で手を振った。

彼の背中を見送るのは何度目だろう・・・。
もう数えられないくらいの回数だ。
でも星ちゃんはどんなに忙しくても約束を破らない。
一見チャラいけど誠実な人なのは知っている。
だから私は彼の背中が見えなくなるまで見送って、
何も疑うことなく予約していると言ってたレストランにGPSを頼りに向かった。

多分・・・
次回が最終回となると思います♪
次作についてはまだ検討中ですが、休むことなく更新すると思います★
何が何でも書くことが好きみたいです♪
***
今日は24時間テレビを見て感動★
娘が兼近さんが大好きで一緒にテレビで応援していましたが、肌がきれいなイケメンですね♪
それにキララちゃんは英語であそぼでなじみのある女の子★
本当に感動しました!
夏休みも終わり、日常が戻ってきます*。
ホッとするママも多いのかなと思います*
最初のうちは息抜きしましょうね(笑)

コメント

タイトルとURLをコピーしました