【 わたしの好きなひと 】#32. 旅先で・・・*

わたしの好きなひと。

#32.

私が星ちゃんにキスをしたことで、
彼は待ってましたとばかりにニヤッと微笑んだ。



それからスイッチが入ったように、
私の頭を抱え込み強くキスを落とした星ちゃん。
「んっ・・・はぁはぁ」
息苦しくやっと息が出来てもまた彼の唇に塞がれる。
苦しいけど心地よい幸せを感じる。

でも今日の私は大胆で、
浴衣姿で気分が上がっていたこともありーーー。
彼の上半身の浴衣を脱がせたーーー。
「ーーーどうした?」
そんな私の行動に自分でも驚いたけど、
私以上に星ちゃんが驚いていた。
最近の不安定な気持ちや今の幸せの気持ちを悟られないように、
私は露わになった彼の上半身に唇を乗せた。

私はーーー・・・
ううん、女性はこういう時、胸をいじられると気持ち良くなる。
「んっ・・・」
それと同じように男性はどうなんだろう?という素朴な疑問から彼の胸に舌を絡ませてみた。
えっ、今声出したよね?
「ねぇ、気持ち良い?」
「ーーーんっ・・・」
胸と舌を絡ませながら星ちゃんに聞いては彼の表情を確認する。
ーーーあ、目を瞑って必死に我慢してる。
気持ち良いんだーーー・・・
感じてくれているんだ、と思ったらすごく嬉しかった。

私は星ちゃんの力が弱まった隙を狙って立場逆転した。
「何?今日はご奉仕でもしてくれるわけ?笑」
そう、今、私は上から星ちゃんを眺めてる。
彼の伸ばされた足に自分の脚を広げて動けないようにしてる。
「ーーーうん、今日は私がするの。」
私はまた星ちゃんの胸を舌で絡ませ始めた。
そして星ちゃんの帯を外すーーー。
待て、とばかりに星ちゃんは私の手に自分の手を強く重ねた。
ーーーお願い、繋がってないと不安なの、という気持ちを私は今この行為に賭けている、だから止めないでと思った。



星ちゃんはきっとーーー、
私の不安に気が付いていたんだよね。
最初は思うままされていた星ちゃん、
自分だけは納得いかない、と言って最終的には立場逆転となった。

「ーーー不安になるな、俺だけを見て、俺だけを信じてろ・・・ーーー。何があっても絶対に・・・」
星ちゃんは私にそう言った。
「ありがとう、星ちゃん。」
脱力したかのように眠りについた星ちゃん、
愛しい人の寝顔ーーー。
私は星ちゃんの寝顔を見ながら星ちゃんとの情事を思い出す。

彼はよく言う、「ルナは最高だ」と。
それってどういう意味なんだろうって毎回思ってた。
、という言葉がすごく気になってた。
誰と比較してるの?と、いつもいつも思ってた。
そして私は自分のお腹に手を回すーーーー。
彼と繋がった証がここにある。
責任も取れないくせに、私はここに新たな命が欲しいとさえ思ってしまった。
それほど狂うほどに彼を愛してしまっているのだと気が付いたーーー・・・。

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