人前式をはじめとして、
披露宴は分刻みで進んでいったーーー。
実際にすでに結婚した友人から新郎新婦は出された料理を食べる時間はないと聞かされていたけど、
僕はそれがなぜか悔しくて意地でも全部たらいあげた。
ーーーそんな僕を聖ちゃんは白い目で見ていた。
*
分刻みで進む披露宴ーーー。
僕の会社の上司はもちろん、
九重や海老原、そして高校時代の数名の友人たちも僕たちを祝うためにお酒を注いでくれた。
たったそれだけのことなのに僕は本当に嬉しかった。
ーーー何よりも嬉しかったのは・・・
父さんと母さんが揃って聖ちゃんの元に、
そして聖ちゃんのご両親が僕の元にお酒を注ぎに来たことだ。
本来なら親は新郎新婦に来ないだろうに、
僕はきっとこれは母さんからのメッセージだと受け取った。
ーーー僕は誰よりも僕たちの交際に反対していた母さんに1番に認めて欲しかったから。
やっと認めてもらえた、
きちんと祝えてもらえてる、
そう思ったから自然と涙が溢れていた。
僕も聖ちゃんも親から伝わる気持ちに涙を流さずにはいられなかった。
しばらくしてーーー。
聖ちゃんはお色直しのために席を外した。
その隙に聖ちゃんが座っていた席に座る九重の図々しさは今に始まったことではない。
小星中のメンツで写真撮影したり、
聖ちゃんが出産の時に早退させてくれた部長も先輩も、
そしてなぜか原口さん夫婦とも記念撮影をした。
ーーー聖ちゃんがいない中もこうしてみんなが寄り添って来てくれている。
本当に心からお祝いしてもらえている、
それが僕に取って何よりも幸せなことだった。
今日を迎えるまで本当にたくさんの苦難があった。
ーーーでもきっとそれはこの日を迎えるまでに大切なことだったんだと思う。
僕たちに反対して周りを傷つけたり自分を傷つけたりして来たけど・・・
やっと堂々と彼女の手を取って、
堂々と家族を養えると思うとこの上ない幸せを感じた。
私はとても元気ですが2人育児に奮闘しています!
思うように行かなかったら自分の時間取れなかったり寝不足だったり上の子のわがままに爆発したり喜怒哀楽の激しい毎日です笑。
あと少しで完結ですので2人の様子を見届けてくれたら幸いです♡
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