【 中学聖日記_妄想 】#100. 満月の夜*

中学聖日記_妄想

僕は10年前の夏ーーー、
聖ちゃんに恋したあの瞬間からずーとずーと彼女と結婚するということを夢見ていた。
母さんに反対されても誰にも認めてもらえなくても、
他の誰かと付き合っていてもーーー、
この願いだけは心の中に持ち続けた。

あと少しでその願いが叶おうとしている。
僕の10年かけた願い、
聖ちゃんとの結婚式。

*

ただ一つ不安なことがある。
ーーー聖ちゃんは僕たちの結婚式についてどう思ってるんだろうか。
だから僕は子供達が寝静まった頃、思い切って本人に聞いた。

聖

もちろん私も結婚式したい。でもーーー、まだ小さい子供達を抱えて山江島の神社に打ち合わせに行ったりするのは中々厳しいし晶くんのお友達も来るのが大変だと思って・・・だから都内でやるのも悪くないのかなって考えていたんだ。

そうして自分が調べたという結婚式場情報を携帯を通して見せてくれた。

離乳食も始めたばかりでまだ慣れてなくて大変なのに、
それだけじゃなくて子供達のお世話もまだまだ大変な時期なのにーーー。
そんな中、時間を見つけて式場を探そうとしてくれていた聖ちゃんに僕は涙が出そうになるほど嬉しかった。
それを悟られないようにページ巡りをする、
その中でも聖ちゃんが優先していたのはやっぱり子供たちのことと遠方なりから来る来賓の人達のことだということをいくつかの式場を見ていて感じた。

山江天満宮で結婚式をしたいとあれだけ言っていたのに本当に諦めてしまって良いのだろうか、という疑問が僕には残った。
それならせめて子供達が歩けるようになるまで待っても良いのか、と思ったけどきっと僕が待てないーーー。

聖
ほとんどの式場が披露宴もセットで出来るんだけど、ここはすごく素敵で庭園で結婚式が出来るんだって。庭園も素敵だと思わない?

楽しそうに話をする聖ちゃん、彼女も楽しみにしてくれているのがわかって僕も嬉しい。

昌
でも山江天満宮でしたいって言ってたのに良いんですか?
聖
うん、良いの。山江天満宮でしたい気持ちもあるけど、それよりも晶くんと納得いく形で結婚式する方が良いかなって思ってる。神社はダメでも庭園という手もあるって分かったし、色々見てみるね!

 

その日、僕たちは久し振りにベランダから月を見た。
とても綺麗な満月で、
何か良いことがある予感がしたーーー。

 

大変お待たせしてしまいすいません!
その中でもたくさんの方が訪問して私の小説を読んでくださっているのに感謝しています♡
あまり間隔をあけずに更新したいのですが夏休みでなにかと出掛けることが多くて、と言い訳です( ´ ▽ ` )
もう少し頻度を高められるよう頑張りますのでこれからもよろしくお願いします!
そして100話目記念です!
こんなに書いてるんだなぁと自分でも不思議(^^)
もっともっと頑張りまーす!

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