【 中学聖日記_妄想 】#98. 平凡な日*

中学聖日記_妄想

僕と聖ちゃんが実家に駆けつけると子供達は幸せそうにスヤスヤ眠っていて、
僕たちの出る幕は全くなくみんなで朝を迎えた。

*

「子供達を見てくださって助かりました!ありがとうございました!」
「可愛い孫です、いつでも面倒見ますから言ってきて下さいね!」
別れ際に聖ちゃんと母さんの会話が聞こえて僕はなんだか嬉しかったーーー。
誰よりも僕たちの交際を反対していた母さんだから、こんな光景を見るなんて思ってもなかった。
母さんなりの罪返しなのかもしれない、
だから今の聖ちゃんと自分の関係を良好に保てるのかなと客観的に見てそう思った。

せっかくの日曜日だし僕たちは自宅には戻らず、
そのまま少し車を飛ばして大きなモールの中にある小さい子供でも遊べる施設にやってきた。
聖ちゃんは時々子供達を連れてここまで遊びに来るんだと、その時に教えてくれた。
自宅から電車を乗り継いで約45分かけてあるこの場所、
聖ちゃんには頭が上がらないと思った。
ーーー絶対に僕一人では連れて来ないだろう。

*

もうすぐだとは言え、まだ寝返りが完璧ではない子供達。
澪と潤を比べると潤の方が既に首が座り始めていて運動神経は良さそうに見えるけどまだこればかりは分からない。
赤ちゃんエリアに連れて行って子供達を横にしておもちゃで遊ばせ始める。
僕と聖ちゃんはそんな二人の様子をずーと見てた。

聖
平日はねもっとママさんがたくさんいて、私も結構気分転換させてもらってるんだよ。

子供達を愛しそうに見ながら聖ちゃんは僕に語りかけた。
時々会うママさんとはこの場でよくお互いのことを話し、
自分と同じ年代の方も結構いると嬉しそうに話してた。
逆に僕のような若年代はあまりいないと、いたずら口調でも言ってた。

*

子供達が飽きてきた頃を見計らって僕たちはその場を去り車で寝かしながら自宅に戻った。
ーーー自宅に戻りベビーベッドに横にする。
背中スイッチが入らないよう、と願いながら。
特に僕の場合は慣れていないから澪を寝かせられるか不安だったから無事に起きなかったのを確認しホッとして大きな深呼吸をした。
それを見て聖ちゃんがクスっと笑って言った。

聖
そんなに緊張する?(笑)
昌
そりゃ起こしたら可哀想だし緊張しますよ(笑)
聖
起こしたらそれはそれで良いのに。

聖ちゃんは子供達が寝ている間に夕飯の支度を始める。
僕はいつも彼女に近くダイニングテーブルに座って話をする。

ーーー僕はここ最近、
聖ちゃんと話をするときはテレビをつけることをやめた。
聖ちゃんもだけどテレビをつけていると、神経が偏ってまう。
意識してやったわけではないけど聖ちゃんとの会話を大切にしたいと思うからこその挑戦ではあったけど、
これが良い効果を出していて前以上に聖ちゃんとの会話が増えた気もする。
ーーーだから僕は本当に幸せ、そう感じることが増えた。

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