時計の針を確認すると3時前、
子供達をお迎えに行くのは6時過ぎだと聞いている。
*
聖
小腹減らない?何か甘いものでも食べに行こうか。
つまりそれは帰る方向に向かうということだから、
もう少しだけこの思い出深い地で思い浸りたかったけどタイムリミットのようだ。
今度は僕が運転席に乗り、車を走らせた。
ーーーこの辺で甘いものが置いてある店なんて知らない、
聖ちゃんも知らないようでとりあえず車を都心に向かって走らせた。
しかしお互いに気に入るようなお店がなく、
結局自宅に戻ってきてしまった。
聖
まだお迎えまで早いし、1時間しかないけどちょっとユックリしようか。せっかくの休みなのに付き合ってくれてありがとうね!
聖ちゃんは先ほど僕にくれたひまわりの花を自分たちのと合わせて一緒に生け始め、
台所でお茶を入れてくれている。
昌
僕の方こそ今日はすごく嬉しかったです。ありがとうございました!
聖ちゃんが満足そうに微笑んだのを確認すると、テレビの前に座ってた僕は立ち上がった。
お茶を入れてくれている聖ちゃんの横に目的もなく立ち、不思議そうな顔をする彼女を見下ろして言った。
昌
こう見ると聖ちゃんって小さいですよね(笑)
聖
えっ?晶くんが大きいんだと思うよ?ーーー晶くんって時々失礼なこと言うよね(笑)
怒ったふりをする聖ちゃんがまた可愛い。
僕はーーー、彼女を後ろから抱きしめて素直に言った。
昌
あなたを・・・抱きたいんです。
と。
*
そしてーーー僕たちは今情事を終えてベットの中に手を繋いで横たわってる。
真っ白いベットを見上げながら僕は幸せを噛み締めている。
「あなたを抱きたいーーー」
いつもだったら恥ずかしそうにする聖ちゃん、
今日は素直にコクンと首を縦に振り僕の胸ぐらを軽く掴んだ。
早く抱いて欲しい、とでも言うようにーーー。
愛しくて愛しくてたまらない彼女は、
今日はいつも以上に素直で積極的でそれが僕を興奮させ歯止めが効かなくなった。
たぶんーーー、
誰も知らない彼女のこの姿。
僕だけが知ってる彼女の素顔。
それが嬉しくて嬉しくて、ただひたすらに彼女を抱いた。
ーーー久し振りに子供達がいない中、
彼女を抱いた。
それがまた僕を興奮させたんだと思う。
残された1時間の中で、ひたすらに彼女を抱いた。
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