聖ちゃんと食べる試食会ーーー。
どれもこれもが美味しくて正直決めるのは難しかった。
最後にシェフの方がそれぞれれの座席に来て、
実際の結婚式での料理の変更などの説明も受けた。
聖ちゃんは前菜からデザートまで1つずつ食べながらメモを取っていた。
ーーー真剣に考えてくれてくれている、
その姿を目の前で見れたことだけでも僕はすごく嬉しかった。
*
聖ちゃんが気に入ったのは前菜、
ご飯のようなパスタのような食感で・・・
味付けもエスニック風でタイにいた頃を思い出す、と彼女は楽しそうに僕に語ってくれた。
自宅に戻って調べてみたらこの食材はやっぱりパスタの一種で「リゾー二」と言うらしい。
そして僕が気に入ったのはメイン料理だった。
牛フィレ肉の包み焼きで、これだけでも美味しかったけど・・・
結婚式当日は少しランクアップしてフォアグラも入れてもらえるようにシェフに頼んだ。
僕のお肉に対する食いつきに聖ちゃんは凄く楽しそうに笑ってて、
その笑顔が僕の心をすごく満たした。
*
試食が終わってしまえば次に僕たちがするべきことは2時間かけて実家に行くこと。
今この時点で6時半、
実家には早くても8時を過ぎてしまうだろう・・・
その不安を抱えているのはきっと僕だけじゃない、
顔には出さないけど聖ちゃんも同じだと思う。
だってさっきから時計ばかり気にしているからーーー。
そう言う時に限って高速道路は混雑、 下道に移動しても混雑は変わらなかった。
運転中の僕の携帯に掛かって来た母さんからの着信、
聖ちゃんは言葉の代わりに僕に微笑を向けた。
しばらくして電話が切れたことを確認して、聖ちゃんを見ると少しほっとした顔をしている。
僕は聖ちゃんに答えながら、18才で引き離されたあの警察署でのやりとりを思い出していた。
一度は母さんだって経験したはずの恋、
好き合っている人同士をどうして離すことしか出来ないんだろう。
どうして僕と聖ちゃんだけが目の敵にされるんだろうってずっと思ってたあの頃。
だけどーーー、
あの時があったから今の僕たちがいるんだと、今は思う。
聖ちゃんはそう言ってサイドブレーキに乗せていた僕の手の上に自分の手を重ねた。
僕は嬉し過ぎてこみあげそうな涙を隠すように窓際を向いたーーー。
ここが車じゃなかったからきっと僕は泣いていただろう、と確信しながら。
道中ずっと手を握り合っていた僕たちーーー、
実家に寄ることも連絡することもせずに自分たちの家に戻った。
そして久しぶりに誰もいない静かなベットルームで聖ちゃんを何度も何度も抱いた。
ーーー本当に幸せな、そんな夜だった。
いつもご覧くださりありがとうございます!
今、再放送中の中学聖日記ご覧になっていますか?
私は録画して見ています♡
いつ見ても素敵なドラマ・・・
続編を期待してしまうほどの再放送ですね(笑)
ドラマの影響なのか、アクセスも増えていて感謝しています!
私も出産まで後1ヶ月、それまでに最終話を迎えられることを目標に頑張ります!
本当にいつもありがとう、
お礼を言いたくて書きました!!
THANK YOU & SEE YOU!!!
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