【 中学聖日記_妄想 】#79. 聖ちゃんを抱きたい*

中学聖日記_妄想

バタバタの一日を過ごした後ーーー、
澪と潤は8時過ぎに寝た。

*

僕たちの時間はいつもそこから始まる。
基本はテレビや映画を見たり、
時にはそれぞれの時間を持って過ごすことが多い。
今日もーーー、
聖ちゃんはいつものように澪と潤の育児記録をつけている。
僕はいつものように聖ちゃんの横に座りながら、
テレビを見ている。
ーーーこの静かな平和な時間も僕はとても好きだ。
でも今日の僕は早く聖ちゃんに書き終わって欲しいと思ってた。
自己嫌悪で終わった僕と子供達の1日、
どことなく心が落ち着かなくて子供みたいだけど僕は聖ちゃんに話を聞いて欲しいと思ってた。
ーーー早く全てを終わらせて、
僕だけに集中して欲しいと思ってた。

聖ちゃんが程なくして育児記録を書き終えて、
偶然にも僕と目があった。
それもそのはず、
僕はいつも以上にきっと聖ちゃんに視線を向けていたから。
ん?、と不思議そうな顔をした聖ちゃん。
僕はたまらなく彼女を抱きしめて、伝えた。

昌
今日は本当に役に立てなくてごめん。いつも・・・こんな大変な毎日を送ってくれて、子供達の文句何一つ言わないで育ててくれてありがとう。

その僕の言葉を聞いて放任されていた聖ちゃんの手が僕の背中に回り慰めるように背中をトントン叩き出した。

聖
そんなことないよ。子供達の様子見ていたら晶くんとの時間が楽しかったことは伝わったよ。面倒見てくれてありがとう。

やっぱり聖ちゃんはこういう時は本当に優しい。
そんな時の聖ちゃんには敵わないと思う。
僕は抱きしめる手をやめて聖ちゃんの横並びに座り、
手を握って続けた。

昌
ーーーミルクの分量、分からなくなってしまいました。泣いてる子供たちにテンパってしまいました。
聖
ミルクの分量、あれ?今何杯目だっけ?ってなるよね!私もいっつも分からないからその時だけはすごい真剣にやってると思うよー!晶くんだけじゃない、みんな同じなんだよ。

僕の方を見てニコッと微笑んだ聖ちゃんは、
すごく照れ臭そうにテレビに向き直したーーー。

そんな聖ちゃんを見て僕はーーー。
あー、
キスしたい。
今すぐここで抱きたい。
ーーー僕はそんな自分の不適切な感情と戦い始めた。

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