迎えた土曜日ーーー、
僕は澪と潤のお世話を聖ちゃんに代わってすると決め、
聖ちゃんより早く起床していつも彼女が僕たちにやってくれることを出来るだけ真似した。
ーーー彼女より先に起きるなんてほとんどなかったけど、
やろうと思えばできるんだな。
と自画自賛した。
*
どうしてもら潤と澪が夜中に起きてしまうから、
聖ちゃんも週末の朝は8時過ぎに起きるようになった。
いつもは僕の方が遅いから、
この日は本当に心底驚いたんだと思う。
聖
えっ?・・・起きてたの?
昌
はい、朝ごはんも作ってみました!聖ちゃんみたいに上手にはできなかったけど・・・
聖
ーーそんなことしなくて良かったのに、でもありがとう。
昌
子供達は何時頃寝たんですか?
聖
最後に寝たのは澪は5時、潤は6時半かな?
ここ最近の子供達の夜泣き事情を聞くと、
21時に就寝してから2、3時間ごとに起きて授乳というのを繰り返し・・・
最終的に夜明けに授乳すると9時過ぎまで寝ていることが多いと聞いた。
申し訳ないが子供達の夜泣きで僕が目を覚ましたことはないーーー。
だから母親ってすごいなって思う、
僕は聖ちゃんしか見てないから比較は出来ないけど彼女はほんの少しでも子供達が泣こうものならハッと目を覚ます。
きっと子供達が生まれてから一度も深い眠りにつけていないと思う。
ーーーだから僕なりに考えた。
昌
今日、澪と潤連れてこの前出来たモールに連れて行っても良いですか?
朝ごはんに手をつけていた聖ちゃんに僕が提案するとそれもまた驚いた顔で僕を見た。
聖
えっ?
昌
澪と潤が生まれてから聖ちゃん、ちゃんと眠れてないですよね?今日は数時間なら僕でも大丈夫だと思うし見ているので家で寝ても良いし、マッサージ行くなり自分の好きな時間に使って欲しいです!
聖ちゃんは食べていた手を完全に止めて僕に言った。
聖
私がいたら邪魔ってことだよね?
昌
違いますよ、話聞いてましたか?
聖
ーーー寝不足なのは最初から覚悟の上だし、その事で辛いなんて一言でも言った?
聖ちゃんはーーー、明らかに怒ってた。
僕が反論しようとしたその時、澪の泣き声が聞こえて彼女はすぐに立ち上がってゴメン、と一言だけ呟いて寝室に向かった。
*
1人残された僕はただ考えていたーーー。
聖ちゃんが喜ぶと思って出した僕のアイディだったはずなんだけど。
彼女の機嫌を損ねる要素がどこにあったんだろうか、
全く分からない。
ーーーそう思うと、だんだんと聖ちゃんに対して僕も苛立ちを覚えてきた。
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