【 中学聖日記_妄想 】#150. もう少し・・・*

中学聖日記_妄想

結婚式当日ーーー。
幸いにもこの日は天候に恵まれて、冬の寒い季節だというのに少しの温かさまでも感じた。

僕も聖ちゃんもお互いに口には出さないけどそわそわしていた。
もし入籍を先にしていないカップルだったら?
もし一緒に住んでいないカップルだったら?
別々に式場に行って待ち合わせをしてという形を取ったのだろうか。
どうでも良いことを僕は一緒に式場に向かう途中、考えていた。

15時からの人前式---。
先に待ってくれていた母さんと合流したのは10時、子供たちを母さんに託した。
これから聖ちゃんは衣装などの着付けがあり数時間は離れなければならない、
お互いに着替えが終わればウェディングフォトが待っている。
その間に母さんの着付けがあったり、子供たちの着替えがあったりと当日は大忙しだ。

聖ちゃんが衣装室に行ってから約2時間、僕は胸騒ぎを落ち着かせることでいっぱいだった。
ーーー今でも美しい彼女なのに、
彼女のウエディングドレス姿を想像しただけでも心臓が飛び出しそうだったから。

「お待たせいたしました、花嫁さんの準備が出来ましたよ♬」
プランナーの吉田さんの声で我に返った僕はもう絶句したーーーー。
結婚式の打ち合わせの時も衣装合わせの時も彼女がどんな衣装を選んだのか、
どんなドレスを試着したのかまで僕は知らないーーー。
見たくてもチビ達の子守があって見ることが出来なかったんだ。

聖
どうかな?

初めて見る聖ちゃんのドレス姿はーーー、
失神してしまうくらい美しくて言葉に表すことが出来なかった。
ただ美しい、それ以上の言葉が僕には見つからなかった。

昌
す、すごい素敵だと思います。---本当に・・・

こういう時、言葉数が多い人を羨ましいと思う。
もっと女性を感激させることを言える人が羨ましいと思う。

聖
良かった、安心した。

こんな言葉足らずな僕の言葉でも聖ちゃんは安心した表情を見せてニコッと笑った。
僕はただその笑顔を見るだけで幸せを感じることが出来た。

「カメラマンさんが外で待っています!時間も押してしまうので、行きましょうか!」
吉田さんの後を追うようにゆっくり僕と聖ちゃんは付添人さんと一緒に進んで、
僕たちが願ったホテルの庭園での写真撮影に挑んだ。
気さくな優しいカメラマンさんは僕たちに見つめ合って微笑んで、笑って、など色々な要求をしてきた。
ただでさえお互いに緊張しているのにそんな簡単にできるはずがなくて、
何度も失敗を繰り返した。
嫌な顔一つ見せず僕たちの雰囲気を盛り上げ緊張をほぐしてくれようともした。
ーーーその甲斐あって僕たちは気が付けば自然と笑みがこぼれていて、
カメラ越しに見せてくれた写真にはとても美しい僕たちが描写されていた。

そして途中で合流した潤と澪も加えて、
家族4人の結婚式当日の写真も何枚も撮ってもらうことが出来た。
きっと一生に一度の出来事、
式も始まっていないのに僕は今にも泣きそうな気持になった。

ーーーありがとう。
ただその気持ちを聖ちゃんや母さんを含め、
ここまで協力してくれた人たちに伝えたかった。

更新が遅くなってすいません!
臨月に入り梅雨も重なり、だるくて・・・。
出産までに終わらしたい気持ちが山々ですが、来週出産予定なので終わるか不安です(笑)
終わらなかったらごめんなさいですが、
必ず終わらせますので気長にお付き合いをお願いいたします♬

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