【 中学聖日記_妄想 】#71. 新しい発見*

中学聖日記_妄想
聖
どうしたの?

突然抱きしめられた聖ちゃんはびっくりしていたけど、
すぐに僕の手に自分の手を添えてくれた。

昌
ーーーぼく幸せです。聖ちゃんに出会えて、こんなに可愛い子供達にも恵まれて、父さんや母さんたちとも聖ちゃんは仲良くしてくれて・・・。
聖
突然どうしたの?何かあった?
昌
何もないですけど、ただ幸せだなって思ったんです。
聖
私もとても幸せだよ。ありがとう。

聖ちゃんは前から覗くように照れながら僕を見た。
ーーー僕はその隙を狙って彼女に触れるだけのキスをした。
たった触れるだけのキスなのに、
久しぶりすぎてすごく緊張していることに気づいた。
ーーーまるで初めて聖ちゃんを抱いた日のような感覚だった。
そして僕が聖ちゃんを向き合わせてもう一度キスを落とそうとしたその時ーーー、
いつものように邪魔が入る。

ーーー潤だ。
今日はキスだけさせてもらえただけでもありがたい。
いつも・・・
僕と聖ちゃんが2人の時間を作ろうとすると潤が泣き出す。
まるで僕たちを見ているように、
ママを取られてたまるかと言われてるみたいに。

順にとってかけがえのないママであるように、
僕にとってもかけがえのない女性の聖ちゃん。
男と小さな男の子の戦いが実は起こってる。
そんな僕と潤の男の戦いを感じて聖ちゃんはいつも幸せそうに笑う。
ーーーそして僕はいつも潤に負けて、
スヤスヤ眠っている澪に癒しを求めに行くんだ。

*

遅めの夕方に到着したこともあり、
潤も起きたのはたったそれだけで、
澪は朝まで眠り続けた。
きっとよほど疲れたんだと思う。

結局、長江島に来た2泊3日で来た旅は父さんにお世話になりっぱなしだった。
家族の時間も持たせてくれ近所に散歩にも出かけた、
新しく別室に作った工房で父さんが家具を作る音を聞きながら僕と聖ちゃんは泣き叫ぶ澪をあやしていたり、
そんな時に父さんが現れて変な顔をしては澪を笑わせてくれた。
今回の旅で父さんの奥深い愛情を感じることが出来た。

そして唯一家族で行った聖ちゃんとの将来を誓った山江天満宮で僕は新たな決意をした。

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