【 中学聖日記_妄想 】#146. 招待客決め＊

僕と聖ちゃんはお互いに呼びたい招待客を一覧に出してみたーーー。
そして、やっぱり聖ちゃんは欲が少ない人だと思った。
自分は友達が少ないから、と遠慮しながら・・・
僕が呼びたい招待客を優先しようとする。
ーーーそこは違うと僕は思う。
結婚式は一生に一度しかない、
女性のためのものだと僕は思ってる。
だから僕じゃなく自分を優先して欲しい、と思うんだ。

*

聖

すごく考えたけど、やっぱり小星中の生徒たちは呼びたいと思うの。

実は招待客について数日前に聖ちゃんと僕は討論した。
勝手に僕が怒っていた感じにはなっていたけど、
きっと僕の思いは伝わったと思う。

昌

ーーーうん。

聖

だけど全員呼ぶのはやっぱり無理があるから晶くんがお世話になった海老原くん・九重くん・白石さん・香坂さん・岩崎さんを呼ぼうかなって思ってる。どう思う？

昌

ま、待って。岩崎も呼ぶんですか？？ーーーあの日以来、みんなで会う時以外は連絡とっていないですよ？

聖

迷ったけど、やっぱり岩崎さんは最後は応援してくれたし呼ぶべきだと思うの。それに晶くんだって学生時代、岩崎さんたちがいたから楽しめたでしょ？その子たちを呼ばないのはやっぱり違うと思う。

昌

ーーー分かりました。聖ちゃんがそれで良いなら僕は大丈夫です。

聖

だからってわけじゃないけど、勝太郎さんを呼んでも良いかな？

何となくそう来るとは思ってたーーー。
岩崎を呼ばないにしろ、あの人は呼ぶべきだと僕も思ってたーー。
聖ちゃんと別離を決意した時、本当にお世話になった人だから。
あんなにライバル視していたあの人に対しても、今は全くそうは感じない。
子供たちの力も大きいけど、
聖ちゃんから愛されている自覚が僕にはあるから大丈夫。

昌

僕もそれは思っていましたーーー。

聖

もちろん原口さんもお子様たちもご招待する形になるけど、良いかな？

昌

もちろん、お願いしますね。

前回の打ち合わせから招待客を決め始めーーー、
議論が続いた僕たちにやっと終止符が打たれた気がした。

*

そして無事に招待客リストを提出した僕たちーーー。
「席次決めで喧嘩するカップルは少なくないんですよーー（笑）」
僕たちが議論しながら決めたことを担当の吉田さんに伝えたら、
当たり前のように笑い飛ばされた。

結婚式の中で大変だと言われている招待客の席次・・・
無事に一つが終わって僕はホッとした気持ちになった。