【 中学聖日記_妄想 】#67. 母として*

中学聖日記_妄想

澪と潤が黒岩家の一員になって、
聖ちゃんは寝不足の日々が続いている。
日中はもちろん、
何よりも夜中に起こされることが予想以上に応えているみたいだ。

*

昌
本当に良いから!今は自分の体、そして澪と潤を優先して!俺のことは次で良いから!

どんなに寝不足でも朝お弁当を作ろうとする聖ちゃんに対して僕は久しぶりに強く言った。
彼女にはある程度強く言わないと真面目という殻を破ることは難しいようだった。
母さんも日中は手伝いに来てくれているようで、
子供達が昼寝をしている間に聖ちゃんにも仮眠を取れるように世話してくれていると聖ちゃんを通して僕は知った。

僕も週末は自宅にいる。
1人が落ち着いて少し座ろうとすればもう1人が泣き始める。
その繰り返しで、
聖ちゃんが全く休む時間もないことを目の当たりにして何も出来ない自分が悔しく思った。
何をして良いのか分からない状態の中、
聖ちゃんが授乳を始めたら僕は率先してミルクを作るように心がけた。
「完母で頑張る!」なんて言っていたのも束の間、
頼ることも大切だと母さんに怒られたそうで、
聖ちゃんは頑張ることを緩くして、
出来ることをまずは頑張ろうと決めたそう。

それでも彼女は時々、悩む。

聖
育児に向いていないのかな・・。泣いていれば私の何が悪いのかなって思ってしまう。イラっとしてしまう。私だって寝たいって思ってしまう。向いてないのかなって思う・・

そんな彼女に僕はそっと抱きしめて伝える。

昌
子供達に一生懸命向き合ってくれているからそういう感情を抱くんだと僕は思います。聖ちゃんは僕から見たらよくやってくれています、子供達の事も僕のことも家のことも。もっと息抜きして良いんです、もっと僕を頼ってくれて良いんですよ、子供達を愛してるから真剣に向き合ってるからイラっとするんだと思います。聖ちゃんがお母さんに向いてなかったら、きっと世のお母さんみんな向いてないと思いますよ。

僕は自分の母さんと聖ちゃんしか母親業をしてる人を身近に知らないから、
うまく言葉が返せなかった。
それでもいつも僕の言葉で笑顔に戻ってくれる聖ちゃんが愛しくてたまらなかった。

 

ノロマ更新についてきてくださり感謝してます!
もっと更新したいんだけど、なかなか難しい。
でももう少し頑張りたいです!

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