聖ちゃんの荷物は僕が思っていたよりも少なくて、
手伝うほどもなく僕たちは新しい生活に向けての買い出しに向かった。
大きな家具とかは暮らしてみないと分からないから、という聖ちゃん。
ーーー僕は聖ちゃんとIKEAに行きたいのに。
一緒に家具を買いたいのに。
何度言っても無駄遣いは出来ない、と譲らない聖ちゃんに負けて僕たちは生活する上で必要最低限のものを買い出しに行くことになった。
せっかくだから早めの夕飯も食べていくことにした。
コンビニでお酒とおつまみを買い出して、
就寝前に前夜祭なるものをした。
聖
不思議だな、こうして黒岩くんと並んでお酒を飲んで・・・明日から一緒に暮らすなんて今でも信じられない。
昌
僕もあの時はこうして聖ちゃんと並んで過ごせる日が来るとは思ってなかったです。
「黒岩くん」
「何ですか?」
「私を諦めないでいてくれてありがとう、ずっと好きでいてくれてありがとう。ーーー黒岩くんが大好きだよ」
そう言って聖ちゃんは僕に抱きついた。
突然どうしたのかと離そうとしても珍しく強い力で離しても戻されて繰り返される。
ーーー待って、聖ちゃん。
お風呂上がりで髪の毛が濡れている聖ちゃん、
そしてシャツから薄っすら見えていた聖ちゃんの胸が僕の胸に当たってーーー。
昌
聖ちゃん!離してください!ーーー僕も男です!そんなことされたら我慢出来なくなります・・・ただでさえあんなことがあって我慢してるのに今、聖ちゃんを抱いてしまったらあの人と同類になってしまいます・・・我慢してるんだから焦らさないでください!
僕は子供だと思われても良い、必死に聖ちゃんに訴えた。
だけど彼女は意外な言葉を返して来たーーー。
聖
ーーー私は黒岩くんに抱かれたい。触れないと寂しい、キスしたい。黒岩くんの肌に触れたい。黒岩くんだから・・・それって自然なことなんじゃないのかな?
聖ちゃんの手が僕の頰に触れた瞬間に僕の理性は吹っ飛んだ。
ーーーもうその後の行動なんて覚えてない。
ただ気がついたら僕は聖ちゃんを押し倒してて。
「後悔しても知りませんよ?」
そう伝え、
微笑を浮かべる美しい聖ちゃんに食いついた。
何度も何度もーーー。
僕たちの力つきるまで、
この1ヶ月分の鬱憤を吐き出すように、
僕は久し振りに何度も何度も彼女を抱いた。
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