【 中学聖日記_妄想 】#110. 母さんの計らい*

中学聖日記_妄想

暫くしてお開きとなったこのイベント、
結局僕たちはイベントに参加している時間より外で子供たちと過ごしている時間の方が多かった。

会場から出てきた土屋部長、
そして福岡でお世話になったメンバー達に挨拶をしてその場を去った。

*

聖
ごめん、同じホテルは予約いっぱいで取れなくて・・。また明日の朝、迎えに行くね。

聖ちゃんと母さんが取ったホテルは僕が宿泊しているホテルから歩いて数分のところだったけど、
僕は同じ部屋に帰れないのがこんなにも悲しいものだと痛感した。
「晶も聖さんと一緒に来たら?明日の朝、ホテルに戻ってチェックアウトしたら良いじゃないの。」
僕が言おうとしたことを母さんに言われて、
ただ同意することしか出来なかった。

僕はゆっくり歩く潤の手を取り、
澪を抱っこした聖ちゃんと母さんが先に歩くのをゆっくりと潤の歩幅に合わせて追いかけた。
大人の足では全然進んだうちには入らないけど少しずつ一生懸命に歩く潤を見て心が締め付けられた。
こんな小さな体で一生懸命歩こうとしている、その姿に。
ちょっとでも抱っこをしようとすれば歩きたいと言わんばかりに拒否をされるのが面白い。
そして少し先で僕たちを待つ聖ちゃん達の姿、
僕たちが近づけばまた歩き出す彼ら。
そんな光景だけど、
すごくすごく幸せな時間だと思った。
それでも潤は力尽きたのかやっと抱っこを求めて来たので、
僕たちはみんなでホテルに戻った。

*

聖
お母さんが、わたしがいたらゆっくり休めないでしょって言ってくれて別々の部屋にしたの。

僕は母さんと聖ちゃんが別々の部屋を予約していることをチェックインの時に初めて知った。
たった一泊だから同じ部屋でも良いのにって聖ちゃんは思ったらしいけどきっと母さんはこうなることを予想していたから別々の部屋にしたんだと思う。
ーーー母さんは誰よりも厳しい人だけど、
誰よりも相手の心を読む人でもあるから。

そんな母さんに甘えて僕たちは母さんの泊まる部屋の一つ隣の部屋に入った。
帰りの途中で眠ってしまった澪と潤を僕たちはそれぞれでベッドに移動してお互いにシャワーを浴びた。

多分相当疲れたんだろうーーー、
僕がシャワーを出た時、聖ちゃんは起きることもなく夢の中にいた。

遅くなってしまってすいません!
インスタログイン出来ないトラブルからやる気をなくしていましたが、
また頑張ります!
お待たせしてしまってすいません!

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