【 10歳年上の彼 】#09.

10歳年上の彼。

#09.

次に私が海斗さんに会えたのはしばらくたってから。

私たちの中ではきっと会っている方なんだけど、
心寂しく感じていたから会えた時、すごく嬉しくてガラにもなく抱き着いてしまった。
「ーーー急にどうした??」
海斗さんも玄関先で抱き着く私に驚いているけど、
彼は絶対に拒否しない。
それは私だけの特権だと信じている。
「ーーー会いたかったから。」
彼ははるかに彼よりも背が低い私を優しく包み込むーーー。
「この前は約束したのに来れなくなって申し訳なかった。多分あの日・・・相当混乱させたと思うし、悩んだよな。ーーー悪かったな。」
海斗さんなりに一生懸命言葉を選んで話しているのが痛いほど伝わってくる。
私は首を横に振り、大丈夫と心で呟いた。
「・・・ご飯食べた?」
「いや、まだ・・・。軽くで良いから何か作ってくれるか?」
彼は知っている、私が絶対にノーと言わないことを。
「もちろん!ちょっと待っててね。」
私は急いでキッチンに小走りしてすぐに作り始める。
彼は出番がないことを知っているからお風呂に行ったーーー。
ーーーこの前学んだんだろうか。
今日は素直に’いただきます’と言って美味しそうに食べてくれた。
私はそれだけで、
彼の美味しそうな顔を見ただけでも大満足だった。

「ーーーもう寝る?」
「・・・あ、ああ・・・悪い・・・」
「ううん。先に寝ててね、私はお風呂に入ってくる。」
海斗さんはずっと終電続きの毎日を送ってて相当疲れがたまっている。
今もテレビを見ているようだけどずっとウトウトしている。
毎日送ってた彼の終電の日々、何度も来ても良いって言ったけど…
彼はそれをかたくなに拒否した。
それは私が起きてしまうから、そして朝も始発で向かうから迷惑がかかると。
ーーーただ寝るためだけのために雪乃の家に世話にはなりたくない。
行くなら少しは顔を合わせたいと。
そんなこと良いのにって言ったけど、そこだけは譲ってもらえなかった。
ーーー疲れているのを知っているから、やっと会えたのを嬉しいと思っているのは私だけじゃないって分かるから。
久しぶりに来る私の家でゆっくりして欲しかった。
だから毛布を掛けて私は風呂に入った。

自分の体も頭も洗い、湯船につかるーーー。
さっき海斗さんが入ったんだなと思うと、なんだか恥ずかしくて嬉しくてムズムズする。
お風呂で何を考えていたんだろうか、
チャプチャプと浮かぶお湯を見ながら思った。
私はーーー、もっと一緒にいたいなと思った。
こんな短時間じゃなくてもっとずっと一緒にいたいなとお湯を見つめながら思ったーーー。

ーーー ガチャ ーーー

「え!!!!」
1人しんみりしていたら突然服を全部脱いだ海斗さんがお風呂に入る。
私は驚きすぎて頭の上に置いておいたタオルを湯船に落とす。
「ーーーオレも入ろうかなと思って。」
「いやいや、さっき入ったよね??」
「ーーー寝そうだったし。」
「先に寝ててって言ったよね?」
焦る私に笑いながら、目の行き場に困っている私に笑いながらお構いなく湯船に入ってくる。
ーーーこういうところは恥ずかしくないんだな、と感心。
「ーーーゆっくり雪乃と話をしたくて来たのに、寝てたら意味がない・・・」
「今ここで?!」
「お前、焦りすぎだからな(笑)」
もう見えねーし、と言って私を抱きしめる。
ーーー慣れないことで顔はゆでだこ状態になっているし、
彼は笑いをこらえているしで何がどうなっているのか分からなくなる。
落ち着け、と何度も言われてやっと私が自分を落ち着かせられたのはきっと5分くらい経過してからだと思う。
向かい合わせは恥ずかしいから、という理由で彼にバックハグされる形になった体制。
今度は彼の手が私のちょうど胸あたりを触っているのか触れているだけなのか、分からないけどドキドキするーーー。
「ーーー今日も本部長に言われて来たの?」
冷静に装って素朴な疑問を彼の方に首だけ向けながら聞く。
「そこまで洗脳されてねえよ。今日はひと段落して、雪乃に会いたかったから来たーーー。」
「ーーーそっか。」
私は顔を戻し私の胸元に巻き付いている彼の腕に顔を寄せながら伝えた。
「海斗さんはインターンのことどう思う?」
「この前も話したけど、正直に雪乃が自分の部下になるのは賛成できない。出来たら他の部署…それはそれで心配になって見に行きそうだな(笑)」
「ふふ、何それ。」
「ーーー正直やりずらいしオレの会社での様子が全部筒抜けになるのはしっくりこない部分がある。だけど雪乃にとってメリットが多いとも思ってる。ーーー決めるのは雪乃であって、どっちの選択をしてもオレは応援したいと思ってるよ。」
「ーーー友達がね、彼氏と同じ職場で働いてて毎日幸せって言ってた。そうなのかな?」
「うーーん・・・彼氏がいるからって理由でインターンを受けようとしているなら断れよ。そんな簡単な理由で受けて欲しいとは思わない。」
「・・・分かってるよ。製造や流通がどうやって行われているのか見てみたい気持ちはある。だけど海斗さんがいる職場でうまく出来るか自信がない。」
「ーーー一度、見に来るか?」
「え?」
「本部長に悩んでるみたいですとは話してあるから、見学くらい許してくれるだろ。・・・明日聞いておくよ。」
「ーーーありがとうございます。」

「真面目な話はもう終わりで良いか?」
「えっ、うん・・・」
その返事と当時に海斗さんは私の首を振り向かせて強引に唇を奪った。
「う・・ん・・・」
「ーーー充電させてくれ。」
そう言って私を向き合わせるように座らせて、真剣な眼差しで私を見るーーー。
「ーーーな、なに?」
「誰にも取られたくねーなって思ってさ。」
クールな彼がこんなこと言うなんて珍しいと恥ずかしくなる。
「ーーーう・・・ん・・・」
その隙を狙って彼は私の唇を何度も頬張る、
まるで飢えたオオカミのようにーーー・・・。
次第に彼の手が私の胸元に触れ、ビクンと体が震える自分に驚く。
何度も何度も愛され、
次第に彼の口に噛まれる。
「ん・・・」
声を我慢する私を彼は楽しむ。
何度も私を頬張る、優しくされたと思ったら次は強引に強くーーー・・・。
その差が怖くて気持ちよくて私は快感に落ちる。
「・・・めちゃトロトロだけど?」
そしてさらに下に到着した彼は私を確認するーーー。
「・・・自分だって・・・」
お互いに興奮している、だからお互いを欲し、お互いを求めるーーー・・・。
恋人なら当たり前のことーーー。
私も彼の大きくなったものを手でつかみ、彼の私に対する力が弱くなったーーー。
「ーーーどう?」
「・・・ああ・・・」
彼が気持ちよくなっている姿が好き、
目がいっちゃってるような心ここにありません、という表情が大好き。
「ーーーダメだ。やめろ。」
私が彼の大きくなったものを解放させてあげてあげようと自分の中にいれようとした、
だけど彼はそれを拒否、完全に拒んだーーー。
「ーーー今、風呂だから。」
あっ、ゴムしてないんだってことに気が付いて欲求に負けそうになる自分を恥ずかしいと思った。
「ーーーごめん」
「よし、風呂出るかーーー・・・覚悟しろよ。」
お姫様抱っこでベットに直行した私たち、
その日はいつも以上に激しく求めあったーーー。

結局いつもより寝る時間が遅くなったと言いながら、
だけどスッキリした気分だとも言って彼は次の日、
会社に向かった。

 

Google的に今日の投稿NGかもしれないなぁ・・・と思いつつ二人の濃厚を描きたかった。NGだった場合は、後日修正可能性があります・・・(‘◇’)ゞ
どうかOKでありますように・・・

コメント

タイトルとURLをコピーしました