【 君がいる場所 】#20. 放課後デート*

君がいる場所

#20.

先輩に会えるだけでも幸せで、
手を繋いだら、肩が触れたり、
抱き合ったり・・・
ましてやキスをしたり、
本当が毎日が幸せに思えた。

スポンサーリンク

時は平和に過ぎ、
11月の文化祭の時期を迎えた。
私たちのクラスは喫茶店を出すことになり、
毎日放課後に集まってみんなで作業している。
この期間だけは・・・
バイトに入ることもしなかった。
須永くんが言うにはバスケ部はベビーカステラを出すんだって、サッカー部はわたあめ、野球部はたこ焼きだと教えてくれた。
部活してる人はクラスの出し物と併用しなきゃダメだから大変だなぁと思った。
でもきっとこの学校の人たちが楽しみにしてるのは、
文化祭の後の後夜祭だと思う。
環もその1人だけど、
色んな部活のメンバーが出てバンドマンになったり、
ビンゴだったりとにかく楽しいイベントがたくさんあると聞いた。
その中でも1番盛り上がるのは告白大会というやつだ。
ーーー名前の通り、勇気を出して好きな相手に告白する。
どんな内容でも良いみたいで、愛の告白でも懺悔でも感謝でも内容に決まりはない。
ただ被らないように事前に申請するなのだけ条件になってるんだって。
楽しそうだけど、少し怖い気もするね。
ーーー私が予想するに樹先輩は絶対に誰かに告白されると思うから。

「文化祭の準備、はかどってるか?カフェだっけ?」
「ーーーはい、そうなんです!先輩はどうですか?」
文化祭準備で忙しいのは忙しいけど、
一つだけ良い点もある。
ーーーそれは全ての部活がお休みになり文化祭準備に力を入れるから先輩と会える時間が増えるってこと。
今日は買い出し係の私に付き合って少し遠くまで放課後デートだ。
こんなこと滅多にないから私は嬉しくて仕方ない。
「部活やってるやつはクラスのが免除になったから俺はカステラ役練習を毎日やらされてる(笑)」
「先輩は作るんですね、わたしはバイトの経験から接客です(笑)お互いに頑張りましょうね!」
「ーーーおう(笑)」
買い出しとは良い理由に、私たちは2人の時間を楽しんだ。
次の日も学校だというのに、
先輩はわたしに付き合って7時過ぎまで一緒にいてくれた。

次の日もその次の日も、
とにかく文化祭まで私たちはクラスのみんなと力を合わせて放課後も遅くまで残って作業に取り掛かった。
その結果として、とても満足のいくお店が出来た。
ーーー外装から中身、制服まで本当の喫茶店のように出来上がって私たちも大満足だ。

「前夜祭だー!行くぞー!」
作業が終わりと同時に前夜祭に向かいだす男子たち。
女子たちはその興奮に少し引き気味だけど、
みんながみんな興奮しているのは見て分かる。
クラスが一致団結して一つの目標を作る、
なんか素敵な経験だったな、と男子がクラスから出ていくのを見ながら私はふと自分の世界には入り浸っていた。

「ーーー花は前夜祭行く?」
「少しだけ出て帰ろうかな。」
ーーー実はここ最近疲れ気味なこともあり、少し体がだるい日が続いている。
バイトがない代わりに放課後残ったり帰りはいつもと変わらない時間帯だったし、
買い出しだったり色々出かけたりもしたから、
休むに休めていないーーー。
明日が本番だから今日こそは・・・
早く帰って寝たいな、と思った。

「よし、なら行こ!」
そんなわたしの不安はよそに、環と双葉はわたしの腕を掴んでみんなで前夜祭に向かった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました